2017.7.29(土)-10.22(日) はじまりの美術館
私たちはこの星のカケラです。
ものを食べ
呼吸し
排泄する。
私たちの身体は、常に巡り続けるこの星の一部でできており、
それは、この星の命すべてにあてはまることです。
なかでも植物は、
大地に根を張り、大気に葉を茂らせ、実を結び
循環そのものを生きています。
昔からヒトは、「才能の花が開く」「努力が実る」など
人生の折々を、植物になぞらえ表現してきました。
植物は、衣食住すべてに関わりが深い、ヒトに最も身近な命とも言えます。
一方、ヒトは豊かで幸せな暮らしを求め、
効率性や生産性を高める仕組みを作ってきました。
物質的な豊かさを享受する一方で、環境に負荷をかけ、個々の独自性は軽視され、
社会は柔らかさを失っているかのようにも見えます。
「持続可能な社会」「多様性を尊重する社会」が叫ばれて久しくなりますが、
これらの言葉はどこか他人ごとのように響きます。
本展では、植物に関わる作品を制作する7組の作家を紹介します。
身の回りの植物をはじめ、植物の多種多様な在り方に目を向け、
ほんとうの意味で、豊かで幸せな暮らしとは何かを考えます。
作家たちは、植物に何を見ているのでしょうか?
この種があなたの中に宿り、何かが芽生えることを願います。
浅野春香、今村文、片桐 功敦+ I am flower project、蒲生卓也、鈴木祥太、宮原克人、吉田あさぎ
主催:社会福祉法人安積愛育園 はじまりの美術館